「教育者」と「教育支援者」の役割は

2月末、地域連携教育シンポジウムに行ってきました。

新潟大学教職大学院特任教授川端弘実先生の基調講演のあと、「地域社会に開かれた教育課程の作り方」と題したパネルディスカッションが開かれ、Smileういんずもパネラーの一人として招かれました。岡山大学、信州大学、宮崎大学などの先生方と全国各地の大学の皆さんと話し合いました。

 

Smileういんずには、「元教員なのに口を出さずサポートに徹する理由は?」「教員には自分でやる誇りがあると思うが、受け入れる状況は?」「サポートを受けることで先生が力をつけることにつながっているのか?」などの質問がありました。

 

学校の先生方は責任感が強く、子どものためと全部自分で抱え込んでしまう傾向があります。しかし、仕事量が膨大になり、丁寧に子どもを育てる時間が奪われている今、サポートは要らないなどと言っている場合ではない現状です。個人で工夫して何とかできる状況はとっくに過ぎています。加えて大量退職時代を迎えて若い先生が増えています。忙しさのあまり、誰にも相談できずに悩んでいる先生が自分の力量を高めるために時間を使えることを願って私たちはサポートしています。そんな話をさせていただきました。

 

私たちが「口を出さない」をモットーにサポートしているのは、先生の意図を汲んで、その先生が子どもを教育したい方向にお手伝いしたいと考えているからです。ディスカッションの中で、先生とサポーターは違う、教育者と教育支援者の役割の分担をしっかりしていくことが大事であり、「あえてしない」ことも大切だと話し合いました。そのためには開かれた教育課程の中で、地域資源と出会わせ、つながり、活かしていくとき、学校自体が地域と連携してこうしたいというしっかりした主体性をもつことが大切だと学ぶことができました。

 

大学の先生方の本質に切り込む熱い議論の中で、忙しさの中で「思考停止」状態になってしまうのが一番怖いことだと改めて認識しました。有意義な学びの時間でした。